業務用冷蔵庫を正しく清掃する方法とは

業務用冷蔵庫の内部には肉、魚のドリップや野菜の泥がついてしまうため、カビや雑菌が発生しやすくなっています。冷蔵庫の内部は約-5℃、冷凍庫は約-20℃と低い温度に保たれていますが、低温でも死滅しない菌は少なくありません。


業務用冷蔵庫の汚れを放置すると、増殖した雑菌やカビによって悪臭が生じたり、食品に菌が紛れ込んで食中毒が発生したりする恐れがあります。


業務用冷蔵庫を清掃することは、食品や従業員の衛生状態を管理し、食品を手に取るお客様に悪影響を及ぼさないために非常に重要です。


業務用冷蔵庫の正しい清掃方法とは!?


◇外装・取っ手

外装は柔らかい布で水拭きをしましょう。汚れがひどい場合は、中性洗剤をつけたスポンジで優しくこすってください。スポンジで強くこすったり、タワシなどの硬い道具を使ったりすると、傷やサビの原因になってしまう可能性があります。


取っ手部分は中性洗剤を染み込ませたふきんで拭いた後、水拭き、乾拭きをしてきれいにします。仕上げにアルコールスプレーでしっかり除菌しておくと安心です。


外装や取っ手は、毎日清掃して清潔な状態を保つのが望ましいです。特に、取っ手は多数の人が頻繁に触れる箇所であるため、よりこまめに清掃することをおすすめします。


◇扉パッキン

パッキンの表面に付着している汚れをぬるま湯をしみ込ませた布で、拭き取ります。

汚れがひどい場合は中性洗剤をご使用ください。


この時、樹脂汚れに対応した溶剤を含む洗剤を使うと、パッキンが破損してしまう恐れがあります。使用する洗剤の成分は事前に確認しておくと良いです。


◇庫内・棚網

庫内の食品を全て取り出し、棚網を外して清掃します。基本的には、柔らかい布やスポンジで水拭き、乾拭きをしてください。汚れが頑固な場合は、薄めた食器用洗剤をご使用ください。食品に触れても安全な成分の洗剤を選ぶと安心です。


冷蔵庫の中に水気が残っていると冷却機に霜が付着してしまうことがあるため、念入りに拭き取る必要があります。また、内部にある排水溝が汚れで詰まってしまわないように、庫内を水で流すのは避けましょう。


◇コンプレッサー

業務用冷蔵庫の裏面に設置されていることが多く、清掃するのはかなり負担の大きい作業です。


基本的には、庫内の温度が下がらなくなってきたと感じたタイミングで清掃すれば問題ありません。業務用冷蔵庫のプラグを抜き、コンプレッサーについているホコリを掃除機で吸い込んで清掃します。


◇コンデンサー

コンデンサーの手前に設置されているフィルターを清掃せずに放置しておくと、ホコリや汚れで詰まってしまいます。コンデンサーからの熱をうまく放出できず、冷蔵庫内の温度が下がらなくなってしまうかもしれません。


コンデンサーフィルターは、たわしなどで水洗いしてから、乾いた布で拭き取ってよく乾かし取り付けてください。取り付けは逆の順序で、外したコンデンサーフィルターを取り付けた後、機械室パネルを閉めて固定してください。


◇ドレンホース・ドレンパン

ドレンホースは、庫内の溶けた霜を水として排出する箇所で、冷蔵庫の内部にある排水口と繋がっています。ストローがついたボトルなどを使って、排水口へ少しずつ水を流してきれいにしてください。

また、排水を貯めておくドレンパンが搭載された業務用冷蔵庫もあります。ドレンパンに溜まった水を放置しておくと、カビや害虫の温床になりかねません。水を捨ててから中性洗剤でしっかりと洗い、乾燥させてから元の位置に戻しておきましょう。


◇貯蔵品は必ず密閉して庫内へ入れましょう!

腐食性ガスを発生する食品は、無包装のまま庫内には入れると腐食による故障の原因になります。

次の商品類は特に強い腐食性ガスを発生させ、故障の原因になります。必ず密閉容器に入れるか、食品用ラップフィルムに包んで下さい。

・寿司、酢飯、惣菜(特にマヨネーズやドレッシングを使ったもの)

・パン生地などの酢酸、イースト菌を含んだ食品

・納豆、豆腐、おから、あんこなど豆類とその加工品

・ゆで卵、卵焼きなど卵加工品

・鮮魚、ハム、燻製、練製品、漬物


こまめな清掃や管理を心がけ、冷蔵庫の清潔さを保ち、衛生状態が良い状態で食材の管理をしていきましょう。




アーカイブ

人気記事